里親ならではの悩み

里親をしていて、いろんな里親さんが
ぶちあたる悩みというか、壁というのに
実親の親権がある

児童相談所から委託されて
こどもを預かり、育てていくのが
里親であるが
こどもの将来を考えていくとしても
発言権がほとんどないのだ

この子にとって最善の道を…と
日々育てていても、実親が一言
NOと言えば、話が進まないのだ

よくあるパターンで
生後数日から預かり始めた赤ちゃんがいた
生んだけれど育てられない
若いシングルマザー
でも、赤ちゃんを手放したくないので
時々面会したいと言ってくる

いずれは引き取りたい
そういうが、引き取りに向けて
赤ちゃんがママになつくように
こまめに面会しましょうというと
行方不明、あるいは音信不通に
なってしまう

そして、気が向くと
また引き取りたいと連絡してくる

その間に赤ちゃんは成長し
人見知りも激しくなり
久々に会ったママをみて
号泣するようになり

自分を見て号泣する和が子を
どうしていいかわからずに
一緒に泣き出すママ

それでも
保育園さえ入れてしまえば
あるいは、小学校に上がりさえすれば
自分で育てられる!と
言い張るママも珍しくない

こどもと実親との信頼関係を
作るために、里親はかなりの
時間と労力と、そして
こどもと実親に対する精神的ケアに
力を使う

いきなり
親だから私が育てる!
と、実親が言い張ったところで
こどもは親だとは、到底認知できない

少しずつ慣らし保育的に
実親とこどもの距離を
縮めていこうと、いろいろアイデア
出しながら進めていくが
実親が、強固に引き取ると
言い出したら、里親の意見なんて
消えてしまうのが現状

日本の親権は、とても強い
大人の事情に振り回されて
こどもはあっちにいかされたり
こっちにいかされたり…

誰のための里親なのだろう
ふと、そんなふうに疑問に
思うこともある